#香椎台 木もれ日日記

香椎宮の森の木陰で、広い空をながめながら日々の思いを綴ります

2022-01-01から1年間の記事一覧

命のセンタクだ

年も押し詰まった頃、ちょっとした事情あってコインランドリーにお世話になった。たくさんの洗濯物があって、しかも乾きにくい冬の曇天の毎日。どうしようかと悩んだ先、そうだあそこに持っていこう、と車に詰め込んで持ってきた。 あいにく朝のまだ早い時間…

子牛はどこに…?

窓辺に外の淡い光を浴びて、一対の牛の置物が飾られている。親子だろう。そばには花瓶に、おそらくマユミと思われる赤い実をつけた枝が活けてある。静かにたたずむそれらを見ていると、ふと”牛に引かれて善光寺”というフレーズが頭に浮かぶ。 日本最古といわ…

命の選択は可能ですか?

数か月前から楽しみにしていた長崎旅行。でも、あっという間にその機会が訪れました。数家族での団体旅行ですが、乗り物やコースは思い思いに。宿は寺町通のコンドミニアムを予約して、みんなで食材やらドリンクやらを持ち込み、夜は宴会といういつものパタ…

足元にはもう秋の気配が

博多の三大祭りといえば春の博多どんたく、夏の博多祇園山笠、そして秋の筥崎宮放生会をさすのだそう。放生会は全国にもみられ、中国由来で「捕らえられた魚や鳥など生き物を野に放し、殺生を戒め、秋の稔りに感謝する」行事といいます。 一般に”ほうじょう…

静かな怒り

東区香椎の交差点にほど近く、ある小さな教会の入り口に、標語と言っていいのかわからないけど掲げられていた言葉が心に残った。通りすがりでほんの一瞬、目に留まった。 「サービス労働への怒り」 そのサービス労働の意味するところを知らない、あるいは感…

心の窓をひらいて

夜通し降り続けた雨でしたが、早朝4時、一段と激しく地面をたたきました。またジメジメした一日が始まるのか、とちょっぴり憂鬱な気分になりかけたころ、嘘のようにピタッと止んでびっくりしました。 そして夜が明けて、うっすらと空が明るさをとりもどし、…

♫祝いめでたの若松様よ

7月15日、まだ明けきらない4時59分、博多の町に男たちの大群が駆け巡った。コロナ禍で中断を余儀なくされたうっぷんを、この時ばかり吐き出すかのように。ひとつの山笠の一団に300人から800人ほどの担ぎ手、囃し手(?)、男の子、女の子の締め込み姿も凛々…

蚕食鯨呑(さんしょくげいどん)って

当地のサクランボの季節は終わりを告げました。 ぐずぐずっと雨が降ったり、日差しがまぶしかったりと、どっちつかずの季節のように思えますが、すでに夏日はじゅうぶん肌身で感じられます。先んじて熱い季節のはずの参議院選挙は終え、最終盤に思いもかけな…

美しい夕景の果ては…

7月8日(金)、奈良の路上で安部元首相が銃撃を受け、間もなく亡くなった。銃があふれかえるほどのアメリカならまだしも、比較的にも平和であったはずの日本で、手製の武器を作った一青年から銃口を向けられたのだった。 選挙の投票日を間近に控えた最終盤…

雨空に歌声が

♬あめ、あめ、ふれふれ母さんがー、ジャノメでお迎えうれしいな♪ いよいよここ福岡でも梅雨入りしました。毎朝、天気図と天気予報に一喜一憂。その日の予定を頭ですばやく組み立てます。でも思うように身体がすばやくついてこない。気温と湿度には降参、って…

50年目の休眠打破を

知りませんでした。桜の開花予報は沖縄から北海道まで日本全国を北上していくのだとばかり思っていました。でも沖縄以外の、いわゆる本土はソメイヨシノで一色(八重桜、ヤマザクラ、等々はもちろんあります)なのに、沖縄はヒカンザクラなのです。 従って桜…

「散華」を懴悔する

近くのヤマザクラや八重桜がだいぶん咲いています。反対に普通の桜(ソメイヨシノなのかな)はもう散り始めています。川沿いに並んで植えられ、満開に咲くさまはなんとも華やかです。もちろん花が散って葉桜になってもいいものですが。 なぜ川沿いに植えられ…

美しいものを美しい、と

昨年買った本、レイチェル・カーソンの「センス・オブ・ワンダー (The sense of Wonder)」(2021, 新潮社刊)。なかなか読み始めるまでに時間がかかる本というのがある。まさにこれだった。著者は著名な海洋生物学者、というか自然破壊に警告を発した名著「沈…

春を待つ人々

長者原のパン屋さんに行ったところ、なんと臨時休業とか。お昼を食べそこない、しかたなく家に戻ろうかと車を走らせていたところ、名子のお店はどうかとTel. 幸い「大丈夫ですよ、座れますよ」とのこと。何度目かの手作りパン・喫茶の「ほのか」さんへ。その…

令和の宴、かな?

満開とは言えなかった太宰府天満宮の梅の花。先週のリベンジとばかりにまたもや出かけました。偶然にもこの日は「曲水の宴」が催されていました。大宰府のHPでは下記のように説明されています。 「曲水の宴(きょくすいのえん)は、平安時代の宮中行事を今に…

ケンカと戦争

友人や恋人、さらには夫婦だって喧嘩は日常的なもの(もちろん中にはケンカなんてしたことない!と仰る向きもあるだろうけど)。それぞれの感じ方や意見をぶつけ合ってけんかになり、やがて折れ合うかして互いに調整し、また違った関係を取り結んでいく。ま…

森と緑の都、キエフ

この度の北京冬季五輪。ドーピングで問題となったロシアのフィギュアスケート選手はもちろん、国がらみでのドーピングでとうとう国名すら名乗れない(個人参加の形)ROCとしての参加だったロシア。閉幕が合図だったか、とうとうウクライナに事実上の侵攻を図…

ずんせいを語れ!

映画監督の鶴橋康夫氏のコラムに、とても共感できる言葉が書かれてあった。恩師の口癖だったとのこと。「せえず(政治)は標準語でも語れるが、ずんせい(人生)は方言でしか語れんぞ。お前も人生を語りにみんなのところへ帰って来いや!」 自分の人生、お互…

言葉と世界と感性、そして暮らし方

それは突然始まる。何気ない話をしながら食事しているとき、チビちゃんが「しりとりしよう!」と言い出す。ほんの数週間前にスタートしたシリトリ。最初はやり方もわからず、「イヌ」の次は?、というと「ワンワン」とか数語で行き詰まっていたのが、ほとん…

引き返せない自分とは

今年もまた、もうじき桜の季節を迎える。ここ2年ばかりの様子とは少しまた違うのだろうか。やはりコロナ以前にはどうしても戻れない、と思ってしまう。それは例えば東日本大震災、直後の東電福島原発災害とも重なる。どうしても引き返せない道の一点。でも…

人間の面をかぶった鬼たち

今日は節分の日。英語では、The holiday for end of winterというそうな。そう、冬の終わり、そして春の始まりを祝う日だ。とはいっても暦の上でのお話。まだまだ冬の厳しさが続くし、2月は一年で最も降雪や冷温が待ち構えている。神社や保育園、幼稚園など…

真実と事実、そして新聞の意味

今朝、何気なくネット記事を眺めていたら、なんと以前に見た映画「新聞記者」がNetflix版のドラマとして13日から配信されているらしい。幸いにもNetflixを見れる環境にある。さっそくスイッチオン、第1話から引き込まれついつい最終話までみてしまった。つま…

鰯雲と鬼と雨の日曜日

ある日の夕方、見上げる空にはおもしろそうな雲が広がっていました。そのうろこのような雲はたぶんイワシ雲といわれるのかな。高層に広がるこの雲は、2,3日中に雨や雪をもたらすとの予想がついてくるようで、案の定、朝からシトシトと雨が続く日曜日にな…

カノン、という生き方

昨年末に亡くなったジャーナリストの一人である外岡秀俊さん。もう一つの顔が小説家。その著書に「カノン」がある。記憶を無くしていく難病の女性と、末期がんに侵された男性が「脳間海馬移植」で入れ替わり、それぞれの人生をたどる…という近未来小説だが、…

凧たこ上がれ、天まで…

思い立ってビニールカイトを手作りし、近くの芝生広場でチビちゃんと飛ばしてみました。なかなか思うようには飛ばなかったけど、先日のお正月にたくさんの凧が大空に飛び交っていたのをジッと見ていたチビちゃんの要望には応えられたかな?冬とは思えない好…