#香椎台 木もれ日日記

香椎宮の森の木陰で、広い空をながめながら日々の思いを綴ります

森と緑の都、キエフ

この度の北京冬季五輪。ドーピングで問題となったロシアのフィギュアスケート選手はもちろん、国がらみでのドーピングでとうとう国名すら名乗れない(個人参加の形)ROCとしての参加だったロシア。閉幕が合図だったか、とうとうウクライナに事実上の侵攻を図った。東部の二つの「自治共和国」と条約を結び、それに則ったものだから「侵攻」ではない、との理屈。先のクリミア半島しかり、あまりに身勝手と映る。

首都・キエフはたしかソ連時代に訪れたことがあった。モスクワ、レニングラード(現サンクトペテルブルグ)とまわる数日間のツアーだった。ピアニストのホロヴィッツリヒテル、作曲家のプロコフィエフの出身地としても知られている。美しい街並みだった。

調べてみると、ソ連崩壊後、1991年独立したが、その前にも1917年にウクライナ人民共和国として独立している。国家としての源流とみられている。その後にソヴィエト社会主義国の一つとしてソ連に吞み込まれていた。道理でキエフに行った際にはパスポートの提示を要求されたり、入国申請をすることもなかった…。

「ロシア」の古名「ルーシ」は、9~13世紀に今のウクライナに存在した「キエフ・ルーシ公国」からきているという。かつての大国・ソ連の領地の復活を夢み、ロシアの故郷への郷愁にかられて、とはとても共感できない。現代の国連憲章国際法に明らかに反する行動であることは間違いなく、時代を逆行させる愚行。

キエフは「森と緑の都」、そしてチェルノブイリへ旅立つ町。