#香椎台 木もれ日日記

香椎宮の森の木陰で、広い空をながめながら日々の思いを綴ります

春を告げる花

 息子が小さかった頃、毎朝、ほうきを持って庭や家の前の道路をそうじするのが課せられた仕事だった。春には小さい花がたくさん積もって、彼はブツブツ文句を言いながら、時には怒りながらほうきをふりまわしていた。

 そう、庭には年々大きくなるミモザの木があったから。青空には黄金色の花々がよく似合っていた。花言葉として、感謝、友情、密かな愛、エレガンスなどがある。もっとも彼にとっては迷惑な花でしかなかったかもしれない。

 3月8日は「国際女性デー(International Woman's Day)」。1904年3月8日、ニューヨークの女性たちが参政権を求めてデモを行った日だ。それを記念して国際的に女性の様々なイベントが行われている。それのシンボリックな花でもある。またヨーロッパでは”春を告げる花”とも言われている。

 1923年、日本で初めて国際女性デーをお祝いした運動の創始者・櫛田ふきさんが、「戦争中、『女性に参政権を』という運動は大変な弾圧の中だった。小さい家でろうそくの灯りで花を見ながら、思いを同じくする女性たちが決意を固め合った」と語っていたという。日本婦人団体連合会婦団連)の会長など、数々の女性運動、社会運動を担ってこられた方だ。

 近年、ジェンダー意識の高まりとともに数々のイッシューをもって多くの女性たちが立ち上がってきている。旧態依然の芸能界や政界など、課題は古くもあり新たなものもあり。それらはまた男性にとっての課題でもある。