#香椎台 木もれ日日記

香椎宮の森の木陰で、広い空をながめながら日々の思いを綴ります

春を待つ人々

長者原のパン屋さんに行ったところ、なんと臨時休業とか。お昼を食べそこない、しかたなく家に戻ろうかと車を走らせていたところ、名子のお店はどうかとTel. 幸い「大丈夫ですよ、座れますよ」とのこと。何度目かの手作りパン・喫茶の「ほのか」さんへ。その静かな佇まいと民家風の家庭的雰囲気が、日頃のなにかとささくれがちな頭をホッとさせてくれる。量も適度でおいしい。窓辺に笹舟に乗ったお雛様のご両人が私たちをみつめていた。

新聞の記事の一節。「どのような歴史的背景があろうと、それぞれの言い分があろうと、絶大なる権力と軍力をもつ独裁者が、圧倒的に弱い国の市民の日常を力で破壊していいわけがない」。あるいはアンナレーナ・ベアポック独外相の「中立という選択肢はない」との毅然とした言明。後者はどちらかの国に肩入れすることを要求するものではなく、ある日、突然に街を壊され、家を焼かれ、大砲と銃を向けられた市民を守るのか、どうかということ。国外へ数百万の避難を余儀なくされた人々へ手を差し伸べるのか、どうかだと思う。

お雛様は春を待ちわびる日本の平和な行事だけど、同じ地球上のある人々は凍りつく道をただ生き残るために幼なごを抱き、疲れた足を引きずって逃げて行く。まだまだ春も平和も遠い。

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