#香椎台 木もれ日日記

香椎宮の森の木陰で、広い空をながめながら日々の思いを綴ります

花を見るには…

最近いくつかNETFLIXのドラマを見たなかで、「ミスターサンシャイン Mr. Sunshine」24話がとてもよかった。5年ほど前の作品なのだけど、評判どおり、その美しい映像が随所にみられ、それだけでもいいし、粋なセリフがなんともいい。

韓国最後の名家の孫でヒロインの凄腕のスナイパーがつぶやく。「もし私が枯れる定めの花ならば、花火のように咲きたい (If I like a flower destined to wither, I wish for mine to bloom like Fireworks!)」 そして主人公の韓国人だが訳あってアメリカで海兵隊員となった彼がヒロインに向かって言う。

「花を見るには二つの方法がある。花を活けるか、花を見に行くか。私は花を見に(ヒロインに会う、をかけている)出ていきたい  (There are two ways to see flowers, You either put some in a Vase, or set out to meet them along a Path. I'd like to go ...)」

やや年のいったィ・ビョンホンと、花のように美しいキム・テリのラブストーリーといえばそれまでなのだけど、史実に基づいたフィクションというだけあって、1900年前後の韓国がまさに列強国により植民地化されようとしているなかで、義兵として独立に立ち向かう人々の姿に感動を覚えざるをえない。日本人(政府、軍隊、官僚、ヤクザなど)がやや極端に描かれているように思うけど、韓国の人々にとってはまさに残酷な存在に映っていただろうし、事実に基づいているのだろうと思う。約30年間に及ぶ”日韓併合”は大日本帝国大韓帝国に対する植民地化にほかならない。(伊藤博文なんかも出てくるのだ)

フィクションではあるものの、なかなか近代史を学ぶ機会の少ない日本人(特に若い世代)にとって、隣国の、それも日本の歴史に様々な影響をもたらしてきた韓国を知る格好のテキストかなぁ、と思った次第です。

それと、韓国語、日本語、英語のセリフが入り混じって、なかなか興味深い語学の教材になるのじゃないかな。